部屋でのんびり・・・ふと目をやると、壁に、部屋の隅やカーテンなどに、毛虫を発見。
もう、その瞬間から目は毛虫にくぎ付けで「ほかには、どこにいるんだろう・・・」って探してしまいますよね。
1匹2匹なら、箸でつまんで外に「ポイッ!」で済みますが、もっとたくさん、または、かたまって見つけたら、どうして良いか、慌ててしまいます。
しかも、発見したのが、ベッドに入ろうかというタイミングであれば、もう、おちおち寝てもいられません。
毛虫でお悩みのあなたの少しでもお役に立てればと、今日は毛虫の駆除方法を、家の内外にわけ、説明したいとおもいます。
毛虫の家での駆除の仕方とは
毛虫の家での駆除は、実は、家の中の対策だけでは足りない(片手落ち)といわれています。
「家の中だけでは足りない」ということは、「家の外も対策を考えなければいけない」ということです。
毛虫対策は、「家の中からと外からの両方から行うこと」に効果が期待できるという訳です。
①家の中の対策(駆除の仕方)
・毛虫の入ってきそうな場所の確認
・親虫(ガなど)を見つけたら、早めの駆除
・毛虫の忌避剤を活用する
・毛虫を動かない様にする薬剤(固着剤)を活用する
②家の外の対策(駆除の仕方)
・庭には毛虫が付きそうな木や鉢植えを置かない
・野鳥の餌付けをする
・虫が付きそうな木や鉢植えに防虫剤(忌避効果)や殺虫剤をまく
・毎日チェックを欠かさず、こまめに取る
毛虫の侵入は、やはり、外から。毛虫がよらないよう、木や植木をチェックして、あまりに、毛虫がつくようなら、排除するなりの対策をおすすめします。
では、次に、毛虫の後始末について
毛虫の処理方法
毛虫は、その名の通り「体中に毛があるもの」を指すのが一般的です。
毛虫の毛は、天敵から身を守るための「自己防衛の手段」といわれていてます。
髪の毛よりも細いので風に乗って知らない間に皮膚に刺さることがあり、その毛がアレルゲンとなって、あまり時間が経たない頃から、カブレや痒みなどの症状が出るようです。
また、酷い時には熱が出るなど、通院を余儀なくされる事態になるほどです。
実際にも「毛虫を触りもしないのに、酷い目に遭った」という体験談を聞くことがあります。
そんな毛虫はもちろん、毛ですら、絶対に素手で触ってはいけません。
毛虫の始末をするにも、それなりの装備(格好)が必要になります。
毛虫処理の装備について
「絶対に、皮膚に触れたり、吸い込んだりしない服装」、ここに重点を置いて準備します。
・ツルツル素材の長そでフード付きを着る
※毛虫の毛などが落ちやすい
↓
・首周りにタオルなどを巻き付ける
※隙間を作らない
↓
・大きめのマスクをする
※隙間を作らない
↓
・花粉症用などのゴーグルをつける
※隙間を作らない
↓
・手首から上が長めのビニール手袋をはめる
※袖口から肌が出るのを防ぐ
↓
・薬剤などで毛虫の動きを止める
※毛虫が暴れると、毛が抜ける可能性
↓
・穴の開いていないビニール袋に入れる
※毛虫の毛が、どこからも漏れない様にする
ビニール袋がなければ、いらない紙でも良いですが、毛虫の毛が飛び散らない様に十分気を付けて処分しましょう。
なぜ、家の中に毛虫がいるの?
なぜ、家の中に毛虫がいるのかというと、それはもともと家の中いた訳ではなく、外から入ってきたと考える方が自然なのです。
外といえば「庭」、きっとあなたの庭には毛虫が暮らしやすい木や鉢植えがあるのでしょう。
また、お隣さんの木が、あなたの庭に近いことも毛虫が入ってくる原因になっているかも知れません。
ただ、庭に木や鉢植えがある、それだけで毛虫が入ってくるのではなく、実は、家の中に通じる「毛虫の通路」がある様です。
驚きですよね( ・д・)
①毛虫の通路となっている一例
・網戸に穴が開いている
・窓や玄関、明り取りの窓の開けっ放し
・通気口がある
②毛虫がいそうな(つきそうな)植物の一例
庭にありそうな木や鉢植えの一例を挙げます。
・ツバキ
・さざんか
・桜
・くちなし
・リンゴ
・桃
・松
・杉
・イタドリ
・コケ
挙げればキリがないほどたくさんの種類の植物に毛虫が付く様ですね。
ツバキ、さざんか、桜、くちなし辺りは、都市部の人でも触れる機会があるかも知れません。
この様に考えると、意外にも毛虫は身近な虫といえそうです。
③毛虫を餌とする虫や生き物の一例
毛虫が増えるのは、「毛虫を餌にする虫や生き物がいない、あるいは少ない=食物連鎖のアンバランス」という説がある様です。
・カマキリ
・クモ
・トカゲ
・やもり
・野鳥
毛虫を餌にしていそうな、代表的な生き物を挙げてみました。
身近に、これらの生き物を見つけることができれば、それは大きな戦力になるはずです。
毛虫の駆除に有効な薬剤
毛虫の駆除に有効とされる薬剤には、大きく3つのタイプがある様です。
どの薬剤を使うにしても、先にお話しした「絶対に、皮膚に触れたり、吸い込んだりしない服装」で行うことをおすすめします。
①スプレー(エアゾール)タイプ(屋内外)
・持続時間が長い
・予防としても効果が期待
・木や鉢植えに滲み込んで、予防と退治の両方が可能
・薄めることなくそのまま使える
・小回りが利く使い勝手の良さがあるので、1人でも行える
・細かい霧が、まんべんなくかかる
(1) DIY FACTORY ONLINE SHOP 楽天市場店(出典:楽天)
ベニカJスプレー 1000ml:住友化学園芸
(2) 陶器舎 楽天市場店(出典:楽天)
【毛虫用 殺虫剤】ケムシカダンHS 1000ml:フマキラー
(3) charm 楽天市場店(出典:楽天)
カダンA ケムシジェットタイプ 450ml:フマキラー
(4) イーハナス 楽天市場店(出典:楽天)
害虫退治 ベニカケムシエアゾール 450ml:住友化学園芸
②噴霧器(屋外専用)
・薄める(数百~2000倍)場合とそのまま(原液)の場合がある
・中低木なら全体にかかるが、洗濯物などにかからない配慮が必要
・複数名で行った方が、効率が良い
(1) charm 楽天市場店(出典:楽天)
殺虫剤 GFオルトラン液剤 100ml:住友化学園
(2) 虫退治(環境機器(株)薬品部薬舗 楽天市場店(出典:楽天)
トレボンMC 500ml:三井化学アグロ(株)
③天然製剤(屋外用)
・効き目は緩やかでも、人には優しい
・ハーブの香りがする
・1~2週間ほど効き目が続く
・いなくなるまで続ける必要がある
(1)スーパーホームセンター ヤマキシ 楽天市場店(出典:楽天)
STゼンターリ顆粒水和剤 20g:住友化学園芸
部屋の中で使う場合は十分な換気が必要ですし、一度に長時間(大量)の使用も控える様にしましょう。
自己責任で、どうぞお気を付けてお使いくださいね。
毛虫の相談例
相談①
・マンションの最上階に住んでいます
・小さな毛虫を見つけ、それが日に日に増えていっています
・大きさは、様々で2cm以上のものまでいます
・毛虫が発生した部屋は寝室で、クローゼットもあります
・そこで眠ることもクローゼットの洋服も着る気にもなれません
・室内では猫を飼っていて、燻煙剤などは使いたくありません
対策
考えられる虫は、「カドマルカツオブシムシ」もしくは、「ハラジロカツオブシムシ」の幼虫ではないでしょうか。これらの幼虫だとすれば、天然ウール、革製品、または、乾燥した食肉類などを餌にすると考えられます。
(1)クローゼットの中に革製品はないか
(2)最上階であるなら、屋根裏(天井裏)に動物の死骸はないか
これらをまず確認しましょう。
もし、革製品がある場合は、「ハイクラスのクリーニング」に出しましょう。
おおかたの業者は、製品に適した処理をして戻してくれるはずです。
それ以外ではクリーニング後に、通気性の良い「不織布保管カバー」などで保管しましょう。
また、革製品が原因ではないとはっきりすれば、ネズミやイタチの駆除業者へ調査を依頼するのはどうでしょう。
なお、燻煙剤は、この種類であれば、効きにくいことが多いと聞いています。
相談②
・最近完成した新築の2階建てで、2階に住んでいます
・リビングの壁に毛虫を発見しました
・日に日に増えてきた様な気がしています
・壁だけではなく、カーペットでも発見しました
・発見場所は、窓のそばではありません
・すでに枯れた鉢植えがありますが、そこでは発見したことはありません
・子供への影響、体への影響が気になります
対策
「ヒメマルカツオブシムシ」が考えられますが、大変小さいので発見した時には、かなり成長していると考えられますし、ずいぶん長く、家の中にとどまっていたとも考えられます。有効と考えられている対策の一例は、次の通りです。
(1)燻煙剤を使用する
(2)ライトトラップ(光に集まった毛虫を捕まえる)を仕掛ける
(3)電撃殺虫器(電気ショックで捕まえる)を備え付ける
(4)毛虫の通路へ待ち伏せタイプの殺虫剤を使用する
(5)洋服ダンス用などの防虫シートなどを入り口に張り付ける
相談③
・天井や床に毛虫を発見しました
・いつか見た蛾がどこかに巣を作って卵を産んだのかも知れません
・卵は見ていません
・まだ少ない様ですが、増えたら困ります
対策
まず、燻煙剤を行いましょう。
できる限り部屋は密閉し、煙が行き渡る様にタンスなどは開けましょう。
その後、家庭用の殺虫剤で見つかる毛虫を処分します。
見失った蛾が原因だと分かっているなら、毛虫を見つけるたびに取り除いていくと、徐々に減っていくはずです。
まとめ
もしも、毛虫を家の中で見つけてしまったら、「家の中での駆除」だけでなく、「家の外の駆除」も大切です。
毛虫は、餌を求めて入ってくることがほとんどだと聞きますが、子供のことを考えてか、親虫が環境の良い(毛虫が不自由なく育つ)場所を求めて入ってくることも考えられます。
意外と知られていないのが、天然ウールや絹、革製品の衣類や小物、または、乾燥した食肉(かつお節、食べこぼしが乾燥したものなど)に引き寄せられて入ってくるというのです。
日頃から毛虫が入らない環境作りを心がけましょう。
①毛虫の付きそうな木や鉢植えを控える
②少しでも親虫(毛虫)が入りそうな穴や隙間を見つけたら、早めにふさぐ
③親虫を見つけたら、早めに駆除する
④野鳥を呼ぶ
⑤毛虫(害虫)の忌避剤や殺虫剤を活用する
一般的な対処法をお知らせしましたが、個々に思い当たることがあれば、それを確認し、条件から外していきましょう。
野鳥を呼ぶなどは、癒されますし、害虫の駆除もできれば、個人的には良い考えかと思いますが、フン害の恐れがあることは、理解しておかなければいけませんね。
最終的に原因が分からなければ、駆除業者へ調査を依頼することも考えた方が良いでしょう。
家の中に毛虫を発見した時は、慌てないで、素手で触らないで、この記事を思い出してくださいね。